2月28日(月)
3月1日(火)
3月2日(水)
3月3日(木)
3月4日(金)
3月5日(土)
3月6日(日)

現場ジャーナル 2月28日-3月6日


2005年2月28日(月)

妙な噂話を同僚から聞きました。

ミャンマーのある街の小学校で騒ぎがあった。何の変哲もない学校だが、教室で血しぶきが飛んだという。しかも何もないところで。誰かが怪我をしたわけでもない。ある6年生の女の子だけがこの理由を知っていた。他の人はどこからともなく突然現れる鮮血が見えるだけだが、この女の子には二人の男子学生の姿が見えていた。一人は血の入った容器をかき混ぜていて、もう一人が血を壁や床などに撒き散らしていたのである。

この事件を知った当局は調査を始めた。保健省の調査によりこの血は人間のものと判明した。事態を重く見た政府高官たちは政府資金により建立したパゴダでお祈りを始めた。この呪いを沈めるためである。

この話、私にはにわかには信じられないのですが、みなさんはどう思いますか?こんな噂話を真顔でやっているミャンマーの人たち、ふしぎです。それに政府高官がパゴダへ行ってお祈りするというのも、なんともミャンマーらしい。

本日のミャンマー語講座!
Baikt sa de(バイッ サー デー). Seik soa de(セイッ ソー デー).腹減ったよ。腹が立つぅ。


2005年3月1日(火)

ミャンマーへ来てから今日で丸1年です。この1年は本当に早く時間が経過したように感じました。新しい土地に来て、新しい仕事にチャレンジして、多くのことを学んだ充実した1年でした。さて、

本日のミャンマー語講座!
Seik nyit de(セイッ ニー デー).落ち込んだぁ。
昨日に引き続き「感情編」です。ちなみにハッピーはPyaw de(ピョーデー)というそうです。

いつもビルマ語を教えてくれる同僚によると、ミャンマー人(ビルマ人・民族)は仏教の影響を強く受けているので、その言葉には内面に関する表現がたくさんあるそうです。仏教の教えによると、自分と向かい合って自己の内面の動きに気を配ることが重要といわれますので、心の動きに関する表現が多くなったのかもしれません。ちょうど日本語に雨とか色に関する表現が多いのと同じような感じでしょうか。ちょっと話はずれますが、ビルマ人の多くは敬虔な仏教徒で、蚊を殺すのも躊躇してしまう人をよく見かけます。私などはいきなりバシッとやりますが、ビルマ人の多くは手をフワーッと優雅になびかせて追い払うだけで殺すのを嫌がる人が多くいます。


2005年3月2日(水)

今日は「農民の日」という祝日ですが国連事務所は仕事です。でも私のカウンターパート機関(一緒に仕事をする政府機関)の担当者の息子さんの結婚式があったので、1時半ごろからちょっと仕事を抜けて出席しました。今日は祝日ということで結婚式が多かったようです。同僚の一人はこのあとにもう一つの結婚式へと出かけていきました。

とても豪華な披露宴で、ミャンマーでも一、二を争う高級ホテルで行われました。出席者はたぶん300人はいたと思います。出席した人たちはみんなきれいな民族衣装を着ていました。特に女性はシルクの上下を着ていて、白、黄色、赤、ピンク、緑など原色に近い色の衣装が鮮やかでした。また出席者はみんなプレゼントを持ってくるので、受付はプレゼントの山で埋め尽くされていました。披露宴での座り方や進行は日本と似ていますが、ウエディングケーキはなかったですね。それにお色直しもなかったです。でも驚いたのは有名な歌手を呼んでスピーチなどの合間に歌が入ることでした。15人ほどの歌手が出てきましたが、いずれもミャンマーではトップ20に入るような人たちばかりだったようです。披露宴の最後も日本のに似ていて、新郎新婦とその両親が出口の前に立って帰っていく人たちを見送っていました。

本日のミャンマー語講座!
Bamar lo da go belo khaw tha le?(バマーロ ダゴー ベロー コータレー)ビルマ(ミャンマー)語でこれは何というの?
ダは「これ」、ゴーは「〜は」、ベローは「どのように(How)」、コーは「呼ぶ(call)」です。
この一文は掲示板に書き込みをしてくれた読者の方からのリクエストでした。掲示板には他にもミャンマー語の表現が載っていますのでのぞいてみてください。また書き込みのほうもよろしくお願いします。


2005年3月4日(金)

やっとこのときがやってきました!ここ9ヶ月ほど待ちに待っていたプロジェクト規模拡張の政府承認が昨日やっと下りたのです。

このホームページでは最終決定が出るまで書きたくても書けませんでしたが、これで解禁です。昨日は政府関係機関の大臣や局長とUNDP代表の間で署名が交わされ、いよいよ新しいプロジェクトエリアで仕事を始めることができます。私を含めてプロジェクトのスタッフはこの日をずっと心待ちにしていました。

今までは3州、12のタウンシップ※(郡のような行政区。州の下に区分。)を対象としてその中の村々に対して開発支援を行ってきましたが、これらに13のタウンシップが新たに加わりました。村の数にすると約330になります。(※タナイン・タウンシップはこれまでフルスケールで実施していなかったので新規と考える。)

これからさらに忙しくなります。ここでは簡単にだけ説明して、詳しいことはまたのちほど書きます。まずは拡張をする州のお偉いさんたちにご挨拶に行きます。そして各タウンシップで村を選定するワークショップを行います。選定は村の代表者たちに貧困の深刻さといった基準から行ってもらい、プロジェクトのほうで選ぶわけではありません。そして選定された各村で村人に開発活動の計画を立ててもらいます。そして村人たち主体の開発を実現するために工夫して支援を行っていきます。

この拡張を機にプロジェクトのマネジメントも一新しようと考えています。数日前に書いたモニタリング・評価のシステムを導入するというのもその一環です。ほかにもいろいろ考えていますので、詳しくはぼちぼちと書いていきます。忙しくなりそうですが、とても楽しみです。


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