現場ジャーナル 3月28日-4月3日


2005年3月28日(月)

4月1日から6日までの日程で予定していた出張が延期になりました。新しく対象地域になったところで行うワークショップに参加するはずだったのですが、どこかの省の大臣が来るとかで日程を変更しなくてはいけなくなりました。

先週も書いたように4月中旬は水祭りがありバケーションシーズンです。私は4月7日から休暇をとって一時帰国するので、この日程変更のおかげでワークショップに参加できなくなってしまいました。せっかくのチャンスだったのに…。ここのところヤンゴンでいろいろあって4ヶ月近く現場へ行っていません。現場へ行かないと感覚が鈍ってしまいます。

VIP訪問で思い出すのは昨年4月のことです。今は獄中の元首相が私が出張していた地域にやってくることになっていました。街ではゴミの収集車が来てゴミを回収したり、首相が通る道路の補修を行ったり、道沿いにある建物の壁を塗り替えたりと「化粧直し」に街のお役人たちは必死でした。いまさら驚くことでもないのですが、いったいの誰のために行政をやっているのやら。

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2005年3月29日(火)

今日は仕事とはぜんぜん関係ない話です。といっても相変わらずまじめな話ですが。いつも妻に言われるのですが、私の文章には面白みがないと。そこまで「きつく」はありませんが、意味することはそんなところです(こんなことを書くと確実に怒られる)。かといって、自分でない自分は出せないのだし、無理をするのも何かなあと思っていました。

別に自分を変えようとか大げさなことを考えているわけではなくて、少し文章の書き方を変えてもいいかなと考えています。きっかけはいろいろありますが、直接は山田ズーニーという人の書いた「おとなの小論文教室」を読んだことです。近々日本へ帰るのでどんな本を買おうかなとアマゾンをブラウズしていたらこの人の本にぶち当たりました。で、そこの紹介文に「ほぼ日刊イトイ新聞に連載中」なんて書いてあったのでのぞいてみたというわけです。

ほぼ日の記事を読んでいると、ああ、こんな書き方もあるんだなあと新鮮な気持ちになります。あたりまえですが確実に自分の文章とは違います。でも私みたいな素人がまねしたら逆に嫌味になるんじゃないかなとも思います。何というのか、あの独特の雰囲気はとうてい真似できませんね。それに自分の中に疑問もあります。例えば多くのメルマガには非常にくだけた表現で書かれていて、なかにはこんなんでいいのか?と真剣に考えてしまうこともあります。でも多くの人はそんな気軽に読めて内容のある文章を求めているのでしょうね。

それはさておき、山田ズーニーさんの「大人の小論文教室」は面白かったです。今まで5年ぐらい毎週掲載されているので240回分ありますが、今日は4つだけ読んでみました。今日読んでみて気づいたことを挙げてみます。

文章が短くて、かつ1行に書かれている内容が短くて意味のあるカタマリなのでテンポよく読めます。それに「問いかけ」を多用するのは読者に考えることを促すためで、とてもよいと思いました。彼女が連載で目指すところでもあるようです。それに「気持ち」が伝わってきます。しかもポジティブです。気持ちを表現することは自分の文章で欠けている点かなと思っているので余計に気になりました。

それから、やっぱり目指していることがいいですね。
●「来週から週一回ではじまるこのコーナーでめざすのは、
  自分でものを「考える」面白さ、
  「書く」よろこび、
  自分の気持を相手にスポ――ン!と
  「伝える」気持ちよさ
  をあなたと存分に味わうことです。」

曲がりなりにも毎日文章を書いてる私にとっては気になるところです。

本日のビルマ語講座!
コゥン トワー ビ(なくなったよ)。
コゥンはご飯がなくなったとか、ガソリンがなくなったとかいう意味の「なくなる」です。トワーは「行く」と同じ発音ですが、完了を示す助動詞(?)のようです。ビも完了を示します。

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2005年3月30日(水)

今日は早めに家に帰ります。
もちろん、
ワールドカップの予選を見るためです。
日本では7時半にキックオフですね。
ミャンマーでは5時からです。

そうです、
ミャンマーでもワールドカップの予選が見れるのです。
といっても、タイの衛星放送ですが。
映画なんかタイ語の字幕が入ってます。
アテネオリンピックのときは、
ほとんど映像を見ることができなくて泣きをみました。
でも、
このワールドカップ予選はなんとリアルタイム。
感激。

ミャンマーには日本びいきの人が多く、応援してくれています。
ニッポン、がんばれ!

本日のビルマ語講座!
Dine phout-the myar de. ディネ ポゥッテ ミャー デー(今日はお客が多いなあ)。

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2005年3月31日(木)

手相屋 昨日はよろこびん勇んで帰ったのですが、
日本の試合は「リアルタイム」でやってませんでした。
番組表ではやることになってたのに。
さんざん文句を言っても、
誰も聞いてくれません。
このやり場のない怒り…。

この写真は事務所の近くにある手相占いの店(事務所?)の看板です。「ハイスタンダード手相占い屋」とかなんとか書いてあるそうです。ヤンゴンにはこういう占いの店がたくさんあります。ミャンマーの人たちがいかに占い好きかがわかります。

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2005年4月1日(金)

道かどのガソリンスタンド 写真に写っているポリタンク。
何かわかりますか?

正解は
ガソリンスタンドの目印です。
でも「スタンド」なんて見えません。
これは闇のスタンドです。

ヤンゴンではこうした商売をいたるところで見かけます。
いわゆる「インフォーマルセクター」です。
普通には仕事がなかなかないので、
こういう仕事が生まれるのでしょうね。
税金は払ってないでしょうが、
賄賂は納めないとやっていけません。

それに制度の「ひずみ」があるから「うまみ」もある。
普通のガソリンスタンドで配給制のガソリンを安く買って、
こうした道端で高く売りさばきます。
配給で買えば
1英ガロン(約4.5リットル)180チャット(20円弱)ですが、
道端では2000から2200チャットになります。
なんと10倍以上!
けっこういい商売です。

しかもさらに面白いことが。
最近の原油価格の高騰がここでも影響しているのです。
あたりまえですか?
でも、ふしぎの国ミャンマーですよ!
それに闇ガソリンの値段は毎日変動しています。
マーケットメカニズムが働いている証拠です。
これまたびっくり。

もうかっているのかは知りませんが、
売っている人は気楽なもんです。
木陰でうとうとしながらお客さんを待っています。
客は寝て待て。
大切な教訓ですね?

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